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Ⅱ.[audacity]とりあえず知っておくと便利なワザ
ここでは、無料で便利な音声編集ソフト[audacity]のポッドキャスト編集で使える便利ワザをまとめていこうと思います。
他にもこんな便利なワザがあるよ!というものがあれば是非情報提供して下さい。
このページに追加していきます。
■キーボードのスペースキーを押すと再生・停止が出来ます(選択位置から)
audacityは音声の削除等が再生停止しないと出来ないため、がっつり編集を頻繁に「再生・停止」を繰り返すことになるので、これを知っているととても楽になります。
■拡大縮小はキーボードの[ctrl]を押しながらマウスのホイール (macだと[command]を押しながら)で素早く!
拡大縮小は専用のボタンもあるのですが、少し使ってるとそこを連打するのがすぐに億劫になります。特に長い音声を扱いがちなポッドキャスト編集なら尚更です。そんな時はこのワザ。素早くスムーズに編集出来るようになるはず!
■間違えた時はキーボードの[ctrl]+z (macだと[command]+z)でやり直せます。
何事も間違えたからと言ってそこで試合終了になるわけではありません。audacityに限らずパソコンでの作業全般では、この操作で一つやり直せます。覚えておきましょう!
■音が小さい時は、とりあえず「コンプレッサー」をかけよう
録音した音というのは、基本的に小さめになっていることが多いです。なぜなら音量が一定を越えるくらい大きくなると、音が割れるからです。
audacityで録音する時も、割れないくらいに音量で録音の音量を調整してから録音するのがコツなのですが、
そのままの音量で配信してしまうと今度は「音量小さすぎ」問題にぶち当たります。
そこで使うのがメニューバーの[フィルター]の中にある「コンプレッサー」です。
これを使えば、音が割れたりしないように、全体の音量を上げることが出来ます。
ただちょっと設定画面がわかりにくかったりで敷居が高く感じるかもなので、
筆者はこんな設定で使ってるよ、というのを貼っておきます。参考にして下さい。
録音ボリュームの調整はここで出来ます
筆者のコンプレッサー設定。
音量があまり上がらなかったら閾値(しきいち)を左に動かすと良い
上が元の音声、下がコンプレッサーをかけた音声
小さい音の音量が上がりつつ、中央の大きい音は割れずに押さえ込まれてます。
「小さい音の音量が上がりつつ、中央の大きい音は割れずに押さえ込まれてます。」
つまりコンプレッサーを使えば、結果的に全体の音量を均一化する効果も得られます。
いきなり大きな声で叫びやがって鼓膜ちぎれるかと思ったわ!!!! みたいな事態も抑えられますね。
ただかければかけるほどノイズも一緒に大きくなるので、かけすぎるとやたらノイジーでクレイジーで、なおかつ不自然な感じの声になっていくので、何事もほどほどにした方がいいですね。
設定次第でも大分変わってくるので、慣れてきたら色々いじってみるといいかもしれません。
■コンプレッサーで大きくなってしまうノイズを「ノイズの除去」!!
ということで、上のコンプレッサーで大きくなってしまうノイズや、録音時の騒音をこの機能を使うと軽減することが出来ます。(ここで言うノイズは「ザー」とか「シー」とかいう継続的に入っている雑音のことです)
ノイズ除去は基本的にはコンプレッサーなどをかける前に行うのがセオリーです。
この機能を使うには2ステップ操作が必要です。(下図を参考にして下さい。)
①ノイズを覚えさせる。
②覚えさせたノイズを消す。
です。
これで小さめの騒音は気にならないレベルに、大きい騒音もかなり軽減できることがあります。
ステップ①
(画像クリックで拡大)
ステップ②
(画像クリックで拡大)
上が元の音声、下がノイズ除去をかけた音声
左の音声部分はそのままで、右のノイズが小さくなっている。
■エフェクトの「無音の短縮」が超便利
audacityのエフェクトにはポッドキャストをする上で便利な物が沢山ありますが、その中でも「無音の短縮」は、自動的に一定時間以上続いた無音を程よい長さに削除してくれるという超便利簡単機能です。番組の時間の圧縮になったり、聞く側にとってもテンポが良くなって聴きやすくなるという効果が期待出来ます。
ただもちろん万能ではなく場合によっては、トークの"良い間"や、息継ぎまで削除されて、それはそれで聞きづらくなることもあるのでそこは気をつけて使いましょう。
上が元の音声、下が「無音の短縮」をかけた後の音声
特に設定を弄らずにかけてもこれだけ差が出てくる
■ループBGMを使うときは「リピート」を使おう
BGM素材などでよくあるのは、リピートさせると無限ループするBGM。
これをaudacityで普通に使おうとすると、必要な長さまでひたすら[コピー]→[ペースト]→[ペースト]→[ペースト]→[ペースト]→[ペースト]→[ペースト]→[ペースト]→[ペースト]→[ペースト]!!!!!
という地獄のようなことをしなくてはならなくなります。
そんな時、このリピートを使うとその作業が一瞬で終わります。
繰り返したい部分を選択して、その後[フィルター]から「リピート」を選択。何回繰り返すか指定します。しかも便利なことにそこに「その回数繰り返したら○○分○○秒の長さになるよ!」というのを教えてくれます。10分くらいの長さにBGMにしたいのならここを10mくらいになるように設定してあげればいいわけですね。便利。
繰り返したい部分を選択して
繰り返したい回数を、繰り返される時間を見つつ指定
その回数分繰り返し自動的に作ってくれる
■エンベロープツールで喋りとクロスして音量が変化するBGMを!
「ラジオ番組みたいに、オープニングBGMをトークが始まったところで、音量を小さくして流したい!」
「エンディングの曲をトークに重ねて流して、トークが終わったところで音量を大きくしたい!」
なんて、BGMをつけてる番組では思ったことあると思いますが、audacityではそういうことをできるツール
では早速説明しますが、今回はまず音量を下げる場合の説明をします
ひとまず右図1のように、本編トークのデータとBGMのデータをaudacityに読み込みます。
注!短いBGMファイルをループさせたものだと今回の方法がうまくいかないので、長いBGMデータを用意して下さい。
続いて左上の「三角に挟まれた折れ線グラフ」みたいなアイコンを押します。これが今回使う「エンベロープツール」です。(でも名前は忘れていい)
これを押すと、先ほど用意したトラックの端が青くなります。
続いてBGMのトラックの、音量を下げ始めたい場所で、端っこへんをマウスでシングルクリックします。
すると縦に並んだ点が現れます。
そして同じことをすぐ隣にします。
これでトラック上に並んだ点が2列出来ました。
音量を下げる場合、右の点の列の一番上(もしくは一番下)をドラッグ(クリックしたまま下げる)します。
すると、波形が2つの点の列の間で変化します。
タイミングと音量が決められますので、トーク音声のタイミングを聴き直しつつ、調整してみてください。
これで途中で音量を下げることが出来ました。
つづいて音量をあげるパターンです。
前述と同じ要領で、音量を変化させたい部分にクリックで点を打ちます。
前のと同じように、右の点を引っ張り上げるようにドラッグします。
すると音量が上がります。
これでトークの部分だけBGM音量が下がるように出来ました。
あとは、トラックごとの音量とエンベローブツールで変化する音量のバランスを調整してみて下さい。
この操作は見るよりも触ってみてもらった方がわかりやすいので、気になる方はお試しあれ。